| 2002/11/7 日本経済新聞 カギ破りに新手口 続々 |
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ドアの開錠方法を指す錠前業界の専門用語が一般用語になってきた。カギ穴に特殊な工具を差し込んで内部の部品を動かすピッキングに続き、今後は「カム送り」という言葉が定着しそうだ。
カギ穴を覆うカバーに力を加えてすき間を作り、工具を差し込んで錠の中心部分を回転させるのが、カム送り。警察庁が九月十三日に開錠可能な製品を公表して対策を呼びかけるまで、業界外ではほとんど知られていなかった。
解錠可能な販売品は約九百万個に上り、業者にはマンションなどから補修の依頼が殺到している。
東京都板橋区の中規模マンション。十月下旬、大手錠前メーカーの取り付け代行会社の担当者は手際よく補修作業を進めていた。最も多いタイプの補修は、錠のシリンダーの取り付け穴に小さな金属板を差し込む方法で、一戸当たり十分もかからない。「これでカム送り解錠ができなくなります」「補修の仕組を聞いてもよく分からないから・・・。でも、もう安心ですね。」「新しい解錠の手口が出てくるので、補助錠を付けた方がいいと思いますよ」
作業後、居住者に補修内容を説明し、侵入等を防ぐ注意事項を記したチラシを渡す。補修依頼は休日が多く、十一月は連日予約が入っている。ここ数年、都市部のマンションなどではピッキング盗の被害が相次いだ。一回でも被害に遭った人の不安は強い。カム送り解錠の公表があった直後、大阪市のある錠前業者には、過去に侵入盗の被害にあった人から、「すぐに補修をしてもらわないと、心配で日曜日に外出できない」との声が寄せられたという。
カギの安全性に敏感な人は着実に増えている。半面、無頓着な人も依然多い。日本ロックセキュリティ協同組合の鈴木祥雄理事(50)は「ピッキング被害の危険のある錠で対策を講じたのは、全体の三分の一程度にすぎない。危険な状態に置かれたままの住宅は多い」と警鐘を鳴らす。
カギ破りの犯行と対策とは常にいちちごっこだ。
警視庁は最近、ドリルでドアの横に穴を開け、差し込んだ器具で内側のつまみ(サムターン)を回して解錠、住宅に侵入していた中国人グループを摘発した。
「カム送り」の次に定着しそうな「サムターン回し」と呼ばれる手口で、業界内では夏ごろから情報が流れていた。錠を改良するだけでは対抗できない手口だ。
「どんな手口でも侵入に時間がかかる複数の錠の取り付けがやはり最善の対策です」と鈴木さんは強調する。 |
| →2002/9/13 読売新聞 ピッキング対策のカギ破る |
| →2002/12/24 日本経済新聞 ドアに穴をあける”サムターン廻し” |
| →2003/5/7 朝日新聞 サムターン廻しの新しい手口が認知される |
| →2006/9/21 読売新聞 都内でピッキング被害急増、複数の外国人・・・ |
| →2006/12/15 産経新聞 ピッキング盗3割増 中国人窃盗団再び暗躍傾向 |