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■ここまで語る鍵屋はいない!鍵師の独壇コラム#5

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 巷に氾濫する解錠工具
 鍵屋は、ピッキングツールなどの解錠工具を、工具専門店や錠前卸業者から購入します。もちろん購入の際には、身分証明の提示と、念書への署名が必要になります。
数年前までは、解錠工具や知識の販売についてのモラルも確立していませんでしたので、オークションで自由に販売されたり、身分証明のコピーもなしに、業者が工具を販売する行為は、当たり前のように行われていました。

インターネットや書籍で、解錠に関する知識を得ることもできます。また、窃盗団の一味が「鍵の専門学校」に入学し、犯罪行為を犯し、仲間に技術を伝えていたという事例もあります。
解錠工具と解錠技術の伝播は、我々の知らない闇の世界で、大きく広がっていると考えても不思議ではありません。

大阪府では、平成14年に条例を施行し、解錠工具やピッキング方法などの知識を販売することを規制しています。
開錠とは、純正キーや合鍵を使って正当に錠を開けることです。
解錠とは、鍵を使わずに錠を開けることです。
 1.マニアックな情報源
 マニアな雑誌は時々、鍵の構造・鍵開け技術に関する特集を掲載しています。解錠工具の通信販売を行う業者の広告も掲載しています。
時勢を反映してか、最近はこの類の特集もかなり少ないです。
世の中には、鍵開けを業とせず、趣味とするマニアもいるようです。盗聴行為(受信行為)それ自体は違法でないのと同様、工具の販売と技術の流布自体も法律によって規制されていません。
ただし、通称「ピッキング対策法」(特殊解錠用具の所持の禁止等に関する法律)が2003年9月に施行され、正当な理由なく所持してはならないと規定されています。

インターネットでも、非常に危ない情報が公開されていましたが、警察等の圧力なのか、現在はだいぶ減っています。
ラジオライフ
 2.手当たり次第の通信販売
 カム送り解錠という手口が、2002年11月頃、世間を賑わせました。この手口が広まった大きな要因は、工具販売業者による見境ない販売にあった、とTV報道でも特集されました。この業者は、タウンページをもとに錠前取扱業者と思われる業者にのべつまくなしにDMを送付していました。
結果的に、鍵屋以外にもこの工具が広まってしまったようです。一時的な利益のみを追求する悪徳業者と言われても、致し方ないといえます。現在、この販売業者は屋号を変え、販売商品を変え、存続しているようです。

バイパス解錠マニュアル
当時の屋号は
日本防犯研究
センター
 3.鍵屋の工具が盗まれる事件続発
 数年ほど前、鍵屋の工事車輌が、窃盗団によって襲われるという事件が多発しました。客を装い鍵屋を高層階の部屋に呼びつけ、そのスキに共犯者が専用車輌内の工具をごっそり持っていったそうです。窃盗団もずいぶんと大胆な行為を行っています。最終兵器を手に入れたかもしれません。

私の同業仲間でも、車上荒らしの被害に会iい、工具のほとんどを盗まれた人がいます。その駐車場は、夜間多くの車が車上荒らしに会いました。窃盗犯にとっては、意外にも大きな収穫となったかも知れません。

鍵屋さんも、自分の車輌や工具が盗まれないよう注意を払わなければいけない時代となりました。
カギプロカー
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 工具と情報の流布が、侵入等犯罪の激増の一因となったことは事実です。悲しいことですが、鍵屋と窃盗団が結託して犯罪を犯した例もあります。鍵屋がストーカーとして、その技術を悪用した犯罪事例もあります。工具や知識が、すでに多くの窃盗団に行き渡っていると考えてもおかしくありません。ですから、防犯対策は2重3重にするのが当たり前です。侵入に要する時間がかかると分かれば、窃盗団が、あなたの家や車を狙う確率がぐんと減るでしょう。

開錠工具を購入する際に、いろんなハードルを儲けるのは現代においては必須です。当然ですが、販売する側にも高いモラルが求められています。

ロックメーカーと鍵屋がいたちごっこの関係であるのと同様、防犯対策をする側と窃盗団もいたちごっこの関係にあります。この関係は、これからもずっと続いていくでしょう。

いまこの瞬間にも、また新たな手口と工具が広まりつつあります。

#1 →窃盗はビジネスだ
#2 →防犯パレートの法則
#3 →ホームセキュリティサービスの実態調査
#4 →ピッキングの是非を問う
#6 →鍵業界を取り巻く法整備
#7 →鍵屋の料金形態を考える
#8 →鍵屋の投資額
#9 →鍵師は養成学校で量産される
#10 →鍵屋は成功報酬の商売か
#11 →ここまでくれば職業病
#12 →工事実績内訳から見た鍵屋のタイプ

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