| 鍵屋の投資額 ―kagistar車内探訪― |
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鍵屋の工具投資額は、他の職人仕事に比べると、かなり大きい金額となるはずです。業務内容をどこまで広げるか、いかに作業時間を短縮するかという方針によっても変わってきます。
ありとあらゆる作業依頼を現場でこなそうとすれば、車両・店舗を除いても1000万円はかかるでしょう。
KagiStar自身が自分の車内を探索してみたところ、以下8つのカテゴリーに分類できました。
1.車両
自動車がないと鍵屋はできません。現場に工具と商品を運ぶことができて初めて仕事ができるのです。
鍵屋の場合、軽バンを業務車両とする人が圧倒的に多いです。狭い道でもらくらく通れるというメリットに加えて、経済性にも優れています。渋滞が当たり前の大都市部の地域では、移動性にすぐれた三輪スクーターを併用する鍵屋さんもいますが、搭載できる工具が限られるため、作業内容が分かりきっている場合や、シリンダー交換などの軽微な作業に限られます。
2.取付工具・加工工具
ドライバーに始まり、ペンチ、ハンマー、ウォーターポンププライヤー、トルクレンチ、ヤスリ、たがね、タップ、ピンセット、ドリル、ホールソ、オートポンチ、ボルトクリッパー、ノミ・、スパナ・・・・・などが工具箱に充満しています。
現場を経験するにつれて、こういう工具がほしいなと感じるものです。
3.電動工具
電気ドリル(充電式/有線式)、ディスクグラインダー、ベルトサンダーは必須工具です。それから、車載用インバータ(1000W)も必要です。車内ではキーマシンを使いますし、AC電源を取れない現場もあるからです。
4.商品在庫
いろんな錠前、シリンダーや防犯商品の在庫です。KagiStarの車内には、製品価格にして60万円ほどが積んでありました。鍵屋としては少ないほうでしょう。
シリンダーだけでも何十種類もあり、対応する錠前タイプが何十種類とあり、さらに色はシルバー、ゴールド、ブロンズなどがあります。
これらすべてを在庫しようとすれば何百万円もかかりますし、第一、車にすべて積載するのは物理的に不可能です。。
とはいえ多くの在庫を抱えれば抱えるほど、お客さんの求める商品を、その場で工事できます。現場へ2度足を運ぶ手間もなくなり、経営効率が良くなります。鍵屋の仕事時間の半分以上は移動時間だったりするので、移動時間を減らす工夫は大切です。規模の大きい鍵屋さんほど効率を重視しますので、在庫を多く抱える傾向にあるといえます。
一方で、在庫を抱えない鍵屋さんも増えてきたと聞きます。過当競争の業界ですから、経営が厳しくなれば在庫リスクを極力抑えたいという気持ちが出てくるのも、不思議ではありません。
現場で商品を使用すれば、適宜仕入れて補充します。
5.キーマシン
車載しているのはコードマシンと特殊キーマシンです。コードマシンというのは紛失キーを作るためのマシンなので、合鍵を切るためだけの複製機に比べると、合鍵作成においては精度的に厳しいと感じることもあります。
出来れば複製機もほしいところですが、kagistarは店舗を構える鍵屋ではないので、合鍵需要もあまりありません。
特殊キーマシンとは、住宅のディンプルキーや車のウェーブキーを複製するマシンです。
6.解錠工具・破錠工具
住宅用ピックセットや特殊解錠工具、車両用ピックやスコープ、差し金セット、破錠ホールソ、などとにかくいろいろありますね。
解錠をあまりやらない鍵屋と比べると、投資額で大分変わってくる部分です。
私の師匠はいつも自分で工具を開発していますが、その工具を見たところで、常人には真似して作れるものではなく匠の技術が織り込まれています。
技術が追いつかなければ、工具に頼るしかなく当然投資額が大きくなります。技術力と投資額は反比例します。
鍵屋の解錠工具は量産品ではないので、一つ一つが高いのです。
7.各種備品
錠前のサンプル台、車載用ラック、工具箱、LEDライト、脚立、延長リールコードなど、意外にいろいろあります。車内にはありませんがFAXや事務用品なども当然必要です。
8.練習・研究用部材
住宅用のシリンダーは、現場で引き取った部材をそのまま練習用に使います。車のシリンダーは、適宜購入して練習用として使います。外車のウェーブキー採用シリンダーは何千円という金額ではないので、出費もバカになりません。
KagiStarは、2000年4月以降この仕事に投資した内容をexcelで記録しています。さて、投資額の概算はいくらかというと (2004年12月現在)
約 \3,000,000 でした。
店舗を構える鍵屋さんに比べると、大した投資金額ではありません。
ぶっちゃけますと貧乏鍵屋だったので、最初からすべての工具を持っていたわけではありません。儲けた利益の中から、少しずつ少しずつ投資して工具を充実していきました。
今思えば、開業当初は、よくあんな装備で現場出動していたな、と思うと笑ってしまいます。
かつてプライベートで、鍵のトラブル現場に遭遇したことがありますが、当然何もできず傍観しているだけでした。
「工具がなければ、鍵師もただの人」という ことわざ通りの場面を経験しました。
ちなみに、そんなことわざはありません。
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