カギと防犯の
フットワーク一番店
□鍵の110番出動 ●kagistar事件簿
File05:強制執行と執行官
鍵屋が行う解錠作業の一つに、競売物件の強制執行があります。私は、年に数回不動産屋さんからこういう依頼を受けます。”破壊せずに”鍵開けするのが大前提ですから、プレッシャーもあります。近年の防犯シリンダー普及により、ピッキングの手口ではすごく時間がかかるケースや、ピッキングでは解錠不可能ということもあります。もちろんTVに登場するような鍵屋さんは何でもピッキングしますが、これほどの技術を持つのは日本でも数人でしょう。まさに匠の技術、センスの塊といえる存在は、カギ屋の0.01%であると思います。さて、そんな解錠作業中の1コマです。お役人風の執行官が私に尋ねてきました。
「オタクは、U9でもカバスターでも開けられるの?」
仕事柄、シリンダーの種類を良く知っているようです。
「いやあ、U9は100%ではないですし、カバスターは無理ですねえ」
「ふっそうか、できないんだ。じゃあ裁判所登録は無理だな・・・」
少し、鼻で笑っている気がしました。
「鍵屋なら、何でも開けて見ろよ」と言わんばかりに・・・私も心の中で言い返しました。
「これだけ進化した現代のカギをピッキングで開けるというのは、どれだけ大変なことかあなたはお分かりになっていない」
因みに、現場で立ち会う執行官は、皆引退した裁判官だそうです。
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